まるでジブリ映画のような風景「チヴィタ・ディ・バニョレージョ(死にゆく町)」

天空の町「チヴィタ・ディ・バニョレージョ」

チヴィタ・ディ・ヴァニョレージョ (Civita di Bagnoregio)はイタリア中央部に位置する町です．イタリアと言えばローマやフィレンツェ，ベネチアなどが有名ですが，日本人があまり訪れることのないこの町の佇まいはまるでジブリ映画の中に迷い込んだように幻想的です．

天空の城ラピュタのようなこの町は「il paese che muore」（死にゆく町）と呼ばれています．この町は2500年以上前にエトルリア人によってつくられましたが，雨風によって徐々に浸食が進んでおり，いずれは自然に消滅してしまうとも言われています．

チヴィタ・ディ・バニョレージョと外界をつなぐ道は写真にも見える一本の細く長い陸橋しかありません．そのためこの町での生活は非常に不便であり，今では数世帯が暮らすのみとなっているようです．

この陸橋を渡ってゆくと，左右には雄大な景色が広がります．左手の彼方には崖の上に立ち並ぶ町並みが見えます．これもまたジブリ映画に出てきそうな風景です．

長く細い道を辿ってゆくとやがて町の一角が姿を現します．

一本道の終点はトンネルとなっています．幻想的なトンネルを抜けると，そこからがチヴィタ・ディ・バニョレージョの町です．

チヴィタ・ディ・バニョレージョは，風雨の浸食により建物の荒廃が進む一方，その町並は非常に美しく保たれています．町のいたるところに鮮やかな色の花々が飾られていたり，犬や猫達が悠々自適に遊んでいたりと，まるでここだけ時間が止まっているような，そんな感覚が我々を包みます．

そして，美しい園庭の向こうに広がる雄大な景色はまさしく天空の城からの眺望といった雰囲気です．

いかがでしょうか？ひっそりと佇むこの「天空の町」は写真好きならずともおもわずカメラを向けたくなる，そんな景色の連続です．
もしイタリアに写真旅行に行く機会があれば，ここチヴィタ・ディ・バニョレージョにも足を伸ばしてみてはいかがでしょうか．『死にゆく町』が本当に死んでしまうその前に・・・．

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