±PLUS


株主優待券(鉄道)を活用する






このページは2014年4月からの料金改定に対応しています.


多くの鉄道会社では自社の株主に対し「優待券」を発行しています(株主でなくても金券ショップなどで容易に入手できます).この株主優待券を利用することで交通費を安くすることができます.


JRの株主優待券


JR各社の株主優待券のうち,ここでは「JR 東日本」「JR東海」「JR西日本」について述べます.各社の株主優待の内容は微妙に異なり,各社間での相互利用はできないので注意が必要です.制限事項が多いので利用しにくい面もありますが,最大の特徴は「乗車券のみならず特急券等も割引になる(新幹線も)」ということでしょう.



JR東日本株主優待券


JR東日本の株主優待券の優待内容は以下の通りです.

  • 1枚利用することで片道の旅行料金(乗車券・特急券・急行券・グリーン券・指定券の合計金額)が2割引になります
  • 2枚利用することで4割引になります (最高2枚まで利用可能)

注意事項

  • JR東日本管内のみ有効です.各社間をまたがって利用する場合は相当区間の切符を買い直すことになります
  • 個室および寝台列車には利用できません (寝台料金のみならず,乗車券・特急券にも適用されない)
  • 例えば「寝台特急あけぼの」の『座席』を利用する場合でも適用されません
  • 特急・急行列車を乗り継ぐ場合,1列車のみに対して有効です.その後の区間については改めて切符を買い直すことになります
  • 重複割引は適用されません

参考価格


1枚2,000円程度



JR東海株主優待券


JR東海の株主優待券の優待内容は以下の通りです.

  • 1枚利用することで片道の旅行料金(乗車券・特急券・急行券・グリーン券・指定券の合計金額)が1割引になります
  • 2枚利用することで2割引になります (最高2枚まで利用可能)

注意事項

  • JR東海管内のみ有効です.各社間をまたがって利用する場合は相当区間の切符を買い直すことになります
  • 個室および寝台列車には利用できません (寝台料金のみならず,乗車券・特急券にも適用されない)
  • 特急・急行列車を乗り継ぐ場合,1列車のみに対して有効です.その後の区間については改めて切符を買い直すことになります
  • 重複割引は適用されません

参考価格


1枚1,000円程度




JR西日本株主優待券


西日本の株主優待券の優待内容は以下の通りです.

  • 1枚利用することで片道の旅行料金(乗車券・特急券・急行券・グリーン券・指定券の合計金額)が5割引になります
  • 1枚までしか利用することができません
  • 複数列車に対しても割引が適用されます

注意事項

  • JR西日本管内のみ有効です.各社間をまたがって利用する場合は相当区間の切符を買い直すことになります
  • 個室および寝台列車には利用できません (寝台料金のみならず,乗車券・特急券にも適用されない)
  • 重複割引は適用されません

参考価格


1枚5,000円程度




JRの株主優待券の利用上の注意


JR株主優待券は「割引券」であるため,株主優待券自体の購入金額を考慮すると近距離での利用には向きません.

各社の株主優待券が効力を発揮するのに必要な最低旅行料金は次のようになります.


・JR東日本株主優待券(1枚2,000円で計算) : 旅行料金10,000円

・JR東海株主優待券 (1枚1,000円で計算) : 旅行料金10,000円

・JR西日本株主優待券(1枚5,000円で計算) : 旅行料金10,000円


-東海道新幹線で東京⇔大阪を移動する場合-

東海道新幹線(東京⇔新大阪)が全線がJR東海の管轄です.よって東京⇔新大阪間にはJR東海株主優待券が利用できます.

通常,新幹線利用の切符は「東京都区内⇔大阪市内」となり,東京都区内と大阪市内であればどこで乗り降りしてもかまいません.(新大阪駅で降りても大阪駅で降りても同じ料金) しかしJR東海株主優待券を利用する場合,東京都区内では「東京駅」と「品川駅」の「新幹線改札」からしか乗降することができません.(在来線はJR東日本管轄だから) 同様に大阪市内では新大阪駅でしか乗降できません.たとえばJR東海株主優待券を利用して新宿から大阪へ行く場合,「新宿⇔東京(品川)」と「新大阪⇔大阪」の切符は別途購入する必要があります.


具体的に東京⇔大阪の料金を計算すると,


・東京⇔新大阪(のぞみ自由席の場合) : 13,620×0.9=12,250円

・新大阪⇔大阪 : 160円

・JR東海株主優待券(1枚) : 1,000円

・合計 : 13,410円


通常料金は13,620円なのではっきり言ってあまり得ではありません.もし東京(品川)駅以外で乗降することを考えればかえって高くなってしまいます.(ただし指定席・グリーン席を利用する場合はもう少し得になります)



私鉄の株主優待券


私鉄の場合の株主優待券は「全線乗車券」であることが多いです.例えば,東京⇔大阪の移動の際に利用価値のある私鉄は「小田急」「名鉄」「近鉄」ですが,この3社の株主優待券もすべて全線乗車券となっています.


-参考価格-

・小田急全線乗車券 : 600円程度

・名鉄全線乗車券  : 1,000円程度

・近鉄全線乗車券  : 1,500円程度


-小田急・名鉄・近鉄をすべて利用して新宿⇔難波を移動する場合の計算例-

・新宿⇔小田原は小田急で通常880円 →600円

・小田原⇔豊橋はJRで3,670円

・豊橋⇔名古屋は名鉄で通常1,110円 →1,000円

・名古屋⇔難波は近鉄で通常2,360円 →1,500円

・合計 : 6,770円


通常8,020円なのでだいぶ安くなります.ただし豊橋⇔名古屋は名鉄全線乗車券よりも回数券のバラ売りを買った方が安い可能性もあります.



関連情報