トレール注文とは?
トレール注文とは?
トレール注文(トレーリングストップ注文ともいいます)とは,逆指値注文の進化版で,為替の値動きに応じて逆指値の値が変化するという注文方法です.
トレール注文では,注文時に「逆指値価格」と共に「幅」を設定します.
例えば1ドル=90円のときに買ったポジションが現在1ドル=91円になっているとします.そして,今後のレートが次のように動くとします.
もし,決済注文に逆指値注文を用いて「90円50銭売り」を指定すると,当然ですが90円50銭で約定します.
そこで,トレール注文で「逆指値:90円50銭」「トレール幅:60銭」を指定すると,逆指値の決済ラインが次のように変化します.
逆指値に90円50銭を指定しているので,最初の決済ラインは90円50銭ですが,やがてレートが上昇し決済ラインとの差が60銭になると,レートの上昇に追従して逆指値の決済ラインも上昇し始めます(「トレール幅」とはこの「レートと決済ラインの差」の60銭のことです).レートが上がると,逆指値の決済ラインも60銭の幅を維持しながら上がりますが,レートが下がったときは決済ラインは動きません.再びレートが上昇し,決済ラインから60銭離れると,決済ラインも再び60銭の幅を保ちながら上がってゆきます.
そして最終的には下降してきたレートと決済ラインが交差したときに約定することになりますが,そのときの約定価格は始めの逆指値価格よりも有利な価格になっています.
つまり,トレール注文とは「レートが良い方向に動いたときは決済ラインもより有利な方向に動く.一方レートが悪化したときは決済ラインを動かさず,確実な利益確定を狙う」という非常に賢い注文方法です.トレールがうまく働くと,当初予定していた逆指値価格よりも有利な価格で注文することができる,という”嬉しい誤算”を得ることができるわけです.
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